
2020年夏
コロナ禍のお盆休みの終わり頃、会社の上司から電話で

「家で出来てるブドウか、今年は豊作なんで
とにかく持って帰って欲しい」
と、なんとも有難い連絡を受けました。
早速上司の家にお伺いすると、自宅の塀際にうっそうと茂っているブドウの木が有りました。
正直、小さなパーゴラに何房かがぶら下がっているだけの物を想像していたのですが
全くそんな感じでは無く、無数のぶどうの袋がぶら下がっていて
どうやらそれらが全てブドウのようです。



「そこから好きなのを選んで持って帰って」
と上司に言われましたが、ブドウは我が家にとっては贅沢な果物。
スーパーでも安くならないと、なかなか買えない高嶺の花。
それを好きなだけって言われてもなかなか選べず、その辺りにある袋を覗きながら
3房ほどを選んで…



「これで…」
と貧乏性丸出しで渡しました。すると



「そんなちょっとじゃウチも困るので、
この箱に一杯入れて持って帰ってくれ!」
と2Lのペットボトル6本が入ってたダンボール箱を渡されて、どんどんとほおり込まれました。
有難いような申し訳無いような気になりながら頂いたブドウを見てみると
よく見掛ける粒の小さな「デラウエア」に色の黒い「ベリーA」がありました。
それ以外にもまだ色付いていない感じの薄赤い品種のブドウもあります。
上司から



「それ味見してみて」
と言われたので、軽く水で洗ってから1つずつ味見をさせて頂きました.
デラウエアは庶民の味方なので食べ慣れたあの味でしたが甘味を強く感じました。
ただ、種があったので、種を出しながら食べましたが甘さは種無しよりも強く感じました。
次にベリーAですがプリプリに皮が張ってて、市販されているものよりは少し小ぶりでした。
粒の数は圧倒的に多く食べ応えはありそうでした。
味は間違いなくあのベリーAのとても甘みが強い代物です。
そして最後に頂いたのが薄赤い感じのマスカット?と思うような感じのブドウですが
食べて驚きました。
マスカットとかとは全く違う上品で癖になる甘さと香りで



「これって何ですか?」
と思わず聞いてしまいました。すると



「確か甲斐路系の品種なんやけど…」
との返事。
そもそも私はブドウで知っている物というか、食べた事が有るものは
一般によく聞くベリーAとか巨峰、デラウエア、ピオーネ、マスカットまでで
初めて聞くその「甲斐路」という名前を聞いて物凄く興味が湧きました。
そして帰ってネットでブドウの事を調べてみると日本で栽培されている
ブドウの品種の多い事に驚きました。
それと同時にブドウへの興味が自分の中で急騰し、上司にブドウ栽培の事を聞いているうちに
“自分でも栽培がしたい…”
と考えるようになり、そうなるとやらないと気が済まない性格の私はいつしかブドウの本を買い
そしてブドウの木を買う事になる訳です。









